3分間に賭ける青春

 2017年11月23日(木)にイオンモール広島祇園で第3回スプラトゥーン甲子園中国地区大会が行われました。僕は午前中に観に行ったのですが、観客は若者ばかりで四九歳のおじさんには場違いな感じがして、二試合ぐらい見て帰宅しました。帰宅してからは自宅のパソコンでニコニコ生放送で試合を観ました。

 話を変えます。現在AI(人工知能)の進歩は目覚ましく、プロの将棋界では今年五月にAIが名人に勝利しました。ですので将棋の試合水準は人間対人間より、AI対AIのほうが高いのが現状です。しかし将棋ファンが見たい対戦は、AI対AIではなく羽生善治藤井聡太なのです。人間対人間の試合には勝敗だけではなく、人が背負っているその人自身の掛け替えのない物語があります。それに人々は魅かれるのです。
 
 話を第3回スプラトゥーン甲子園中国地区大会にもどします。その決勝戦で対戦したチームは「爆熱ヌロワンヌの一族」と「Libalent Calamari 」(以下LC)でした。決勝戦は先に二回勝利したら優勝です。決勝戦直前の画面から伝わってくる選手たちの様子は、爆熱ヌロワンヌの一族は笑顔も見られリラックスした様子でした。LCは笑顔は無く緊張感と必死さが画面から伝わってきました。LCは4人ともプロです。会社から給料も出ているで、勝つために必死です。それを見ている僕にも緊張感が伝わってきて、LCに対する思い入れが強くなり、のめり込んで観ていました。一試合目の最終盤はLCチームが追い上げ、見ていた僕はLCが勝ったと思ました。試合直後はLCの4人も喜んでいました。しかし、3分間にわたる試合の判定は、0.1パーセントの僅差でLCの負けでした。勝ちだと思ったのに負けていたというショックもあったのでしょう。二試合目もLCは負け、スプラトゥーン甲子園中国地区大会で優勝することはできませんでした。

 画面を通して決勝戦からは、悔しさ、喜び、その背後にある怒り、友情、涙、汗、努力などを僕に強く感じさせました。それらをひっくるめて素晴らしい決勝戦でした。負けはしましたがLCはプロの名に相応しい試合を見せてくれました。爆熱ヌロワンヌの一族もLCもとてもナイスでした。